ぱんだやまの映画大好き

映画の感想などを書いてみたいと思います。

浮き雲

「浮き雲」

監督:アキ・カウリスマキ

出演:サカリ・クオスマネン、エリナ・サロ

1996年製作/フィンランド/96分

 

相変らず手が痛いので、運転できず、家事も思うようにできないので、Amazonプライムで映画ばかり見ており・・・今回は「浮き雲」

アキ・カウリスマキ監督にちょっとはまってて、新作は観に行けないので、前の作品で見られるもの見てますwww

これは孤独な男を描いた”敗者三部作”のひとつということで、まぁこの監督の作品みんな寂しいんだけど、結構身につまされ感が(;゚Д゚)、お金大事・・・みたいな?


路面電車の運転手をしている主人公のラウリとレストランで給仕長をしている妻のライロナ・・共働きでそれなりに安定していたはずで、月賦でソニーのテレビも買ったのに、二人とも失業してしまう・・・。なんてかなしいの!しかも、職安がろくでもないし、仕事を紹介してくれるという場所でお金ぼったくられて、あげくにひどい職場で・・・とかとか、ひたすらに救いがなく、お金もなく・・・・。

ただ、二人の犬がかわいらしいのと、夫婦がただただ仲が良い風なのがとっても救い。とにかくカウリスマキ監督の映画に出てくる登場人物って表情がほとんど変わらなくて楽しいのか悲しいのかよく見てないとわからないんだよね、セリフも抑揚がないし・・・。

レストランなのに、笑顔もないのって昔はこんなだったのかな??フィンランド思っていたのと違う???間違いなく寒そうだし。
救われないまま終わるのかと思いきや・・最後にほんの少し明るい兆しが見えるのがこの作品のいいところ、アル中のシェフがちゃんと働けるようになったのもよかったなぁ・・。


がしゃがしゃした映画に飽き飽きしている人にはおすすめでありますよ!

 

おしまい

エクスペンダブルズ ニュー・ブラッド

エクスペンダブルズ ニュー・ブラッド

監督:スコット・ウォー

出演:シルベスター・スタローンジェイソン・ステイサム

ドルフ・ラングレントニー・ジャー

原題:Expend4bles

2023年製作/アメリカ/103分/R15+

 

ジェイソン・ステイサムさんが好きなので、これは見逃せないです(笑)。もちろん山路さんの吹替とセットじゃないとダメなのでw吹替版で鑑賞。
この映画は吹き替えの方が楽しめると思いますよ。

のっけからドルフ・ラングレンのぐしゃぐしゃなヘアスタイルでおもしろいこと言い合う二人、バーニー(スタローン)が「まるで病気の猫だな」っていうの、ひどすぎる(笑)。
今作、ドルフ・ラングレンの出番イマイチパッとしなかったのちょっと残念。もっとたくさん働いてほしかった。

例の通り例の如く、無理難題な敵の前につっこんでいくみなさん・・・
冒頭でバーニーの飛行機が撃破されてしまった上に、敵に逃げられるという最悪の展開に!!クリスマスはクビになっちゃって、新しいメンバーたちが新しい作戦を決行するために飛行機で海の上からパラシュートでタンカーに乗り移るというそれだけで大変そうな任務を遂行するも、あっけなく戦う前につかまっちゃう・・・(;´∀`)

クリスマスはバーニーの敵をうつために、海からタンカーに乗り移る、この時協力してくれるのがトニー・ジャー、彼はもっともっと神業見せてくれるのかと思ったけど、意外とおとなしめで、これまたちょっと残念。でもさっそうとタイミングよく登場する場面はすかっとしました!

で・・悪いボスはなんだかんだでやっぱりあのひとで、もう間に合わない!!ってタイミングで死んだはずのバーニー登場!!ここで過去作の楽しいシーンが繰り返されて、やれやれよかったねぇ・・・ってバーのシーンで終わりです(*´ω`*)。

めでたしめでたし(笑)。

二人でコックピットでごちゃごちゃ話をするシーンみんな好きだよね!(;´∀`)

今回はとにかくクリスマスさんの独壇場!!活躍し過ぎでしたっ

そして最後はこの笑顔!よかった!!!

ちょっと残念だったのはエンディング。各登場人物がイラストでどば~~んって出てきてほしかった!!シーンはバックに流れるんだけどよく見えない!!

スタローン氏、年齢的にアクション厳しいから早めにフェイドアウトしてクライマックスだけ出てきたんでしょう?・・とか、お話が変過ぎる!!絶対二人被ばくしてんだろ??とか、CGが安っぽい、変な色してる!とか言わない(言ってるけど)。これはもう祭り!こんなにたくさんの人殺してこんなに楽しい映画ってあんまりないと思う。
とりあえず、わたしはクリスマスさんが好きなので、誰が何と言おうとこれからも応援するのであった。

 

おしまい

 

お早よう

お早よう

監督:小津安二郎

出演:笠智衆三宅邦子杉村春子東野英治郎

1959年製作/日本/94分

 

NHKBSで放送されたのを録画して鑑賞。リマスター版です。
実になんていうことのない物語なんだけど、これはとてもおもしろい!「東京物語」や「秋刀魚の味」も見たけれどこっちは大人がメインで少し寂しいお話、「お早よう」はそれらの作品とは違うコメディタッチですごくよい。

東京の郊外の市営住宅みたいな場所、これがまぁとてつもなく高い土手の下にある。
そこで隣近所のおばちゃんがずかずか家に入ってくるような様子がまぁめっちゃおもしろい。今では絶滅しちゃった風景だけど、少し前まではああだったなぁ・・・。

笠智衆のお父さんの子供達、実と勇、大人の行動にいらいらして、口を利かなくなるんだよね、お兄ちゃんはまぁ普通なんだけど、弟の勇ちゃんがかわいらしくって、よくこんなに演技できたなぁ・・って思った。いまどうしてるんだろう?

テレビを見てると日本人一億総白痴化しちゃうとか、今では行ってはいけない言葉ですが、テレビで頭悪くなってたら今ってどうなんだろ???
とにかく、掃除機、炊飯器、洗濯機それから冷蔵庫が普及し始めた時代がよくわかって興味深いし、デジタルリマスターされていて、家の中の家具や小物がすごくよく見える。ちょっとだけお金持ち風の若い女性が西洋の寝間着(パジャマ)着てる・・とか、英語を教えてくれてる先生のおうちが公団の団地みたいだったりとか、間取りもおもしろい。
小津監督独特のローアングルからのシーンが今見ると、ウェス・アンダーソン監督に似てるような気がして、それもまた楽しい。

ずいぶんと昔のお話だけど、今見ても全然古臭くないしおもしろいので、たくさんの人に見てもらいたいと思う。今こういうなんでもない映画作れる人っているのかな?とってもおすすめであります。

 

おしまい

 

湯を沸かすほどの熱い愛

「湯を沸かすほどの熱い愛」

 

監督:中野量太

出演:宮沢りえ、杉崎花、オダギリジョー

2016年製作/日本/125分


2023年12月27日 NHKBSで鑑賞。
前から気になっていた作品だし、ネットのコメントでも絶賛!!涙!!が多かったので楽しみでした・・・が???

物語は親から継いだ銭湯を切り盛りしていた双葉(宮沢りえ)とその娘安澄(杉崎花)の物語。現在銭湯は休業中。理由は一年前に夫(オダギリジョー)が突然失踪したため・・双葉はパン屋さんでパートをしながらなんとか生活している状態。娘は学校でしつこくいじめを受けている。理由は描かれていない。
元来芯が強く気も強い双葉は娘に負けるなと言い続け学校に行かせる。そんなある日体調を悪くする双葉・・病院での検査の結果、末期のガンであることがわかる。双葉は探偵を雇い隣町で暮していた夫を連れて帰る。小さい女の子も一緒に・・・

出て行って子連れで戻って来た父親と突然4人で暮すことになる。当然娘の心は不安定だ、さらに制服を隠されるという陰湿ないじめもあって、もうぼろぼろ・・なのに母親は強く生きろ、学校には体操服で行けと言う、それで学校行くからえらすぎる。
なんと教室で体操服を脱ぎ、下着姿になって制服を返してくれと言う安澄・・この行動にいじめっこが驚いて反省したのか???はっきり描かれていないが、その後の学校生活は安定した模様・・たぶん
しかし娘にはさらなる試練が!!病が進行する母親はそれを一切子供たちに話さず、なんと実の母親のもとに連れて行く!!これがまた体調悪いからってある日突然すぎる!あきらかに調子悪そうな母親を心配しているのに、本当の母親はこの人だと言われる・・・この映画で一番苦しいのって娘じゃないの???
最後は天命を全うする双葉だが、最後のお葬式は銭湯で・・・ってなって、ラストシーンはお湯を沸かす・・・・・ww怖すぎでした。

感動に次ぐ感動!!って感じじゃあなかった。よかったのはだめだめ夫のオダジョー。彼は3人も結婚みたいなことした相手がいて、2名娘がいるわけ・・どういうこと?
最後の最後まできちんと情けなかったのはえらい!

謎のヒッチハイカ松坂桃李くん・・・知らない青年を子供もいる自動車に乗せる??ありえないんですけど!でも双葉さんは乗せるwwwそしてお葬式にも来てくれるし結局銭湯で働いてくれる・・・誰なんだ君は!(;´∀`)

余命いくばくもないことがわかって、それでも強く家族のために生きる双葉さんはすごいとおもう。でも家族に十分に説明しない生き方っていいのかな?あと、娘のいじめられてることについてこれまた十分に話聞かないで、ただただ学校に行けっていう教育方針はどうなんだ??理解不能すぎて、感動薄れてしまった。

驚愕のラストシーンはもはやホラー!!今の時代ってこういうラストが喜ばれるの??テレビだったからよかったけど、映画館だったら気分悪くなってたかも?(;゚Д゚)

個人的感想のまとめとしては、受け入れがたくあんまり好きじゃなかった・・ざんねん・・という感想です。m(__)m

銭湯と夫の失踪っていうアプローチが「アンダーカレント」と同じなのがおもしろい・・銭湯っていう失われつつある物とそれを取り巻く人間模様が物語になりやすいのかなぁ・・・

おしまい

ノマドランド

ノマドランド

監督:クロエ・ジャロ

出演:フランシス・マクドーマンド、デビッド・ストラザーン他

原題:Nomadland

2020年製作/アメリカ/108分

 

2021年のアカデミー賞作品賞を受賞した作品。
右手首ケガのため、大掃除は当然できず・・・。映画館に行くのもためらわれ自宅でアマプラで鑑賞しました。
(ノД`)・゜・。

とても静かな映画だった~~、リーマンショックで職を失っただけでなく、企業が用意してくれた街と自宅も失った主人公ファーン、夫は病で亡くなっておりひとりぼっち。
古いバンで放浪の旅を始める・・・

季節労働者としてAmazonので働くのが定番という設定がおもしろい、結構年齢いってても働けるんだ・・そして稼げるというセリフがあった。仕事は大変だと思うけどちゃんときまったシーズンに仕事があるのはありがたいwww。

ノマド生活をしている高齢者のグループみたいなのが、ちょっと楽しそうだった。やはりアメリカという広大な国だからありえるはなし・・日本だったら無理だろうなぁ。
車を走らせるシーンの風景がさびしくもあり、自由でもあり・・

途中で会う人たちとの束の間の交流が特別彼女に何かをもたらすわけではない・・それがこの作品のよきところですね。説教じみた事言われて、はいそうですかって納得してすてきな一軒家で暮していきます・・って展開じゃないのもいい。ファーンの芯の強さがいたるところに見え隠れしていい。

アメリカの人たちの豪快な肉の焼きっぷりがすごい(笑)。
音楽がこれまた静かでよい・・映画館で見ていたら寝ちゃってたかもw

地味だけど、素敵な作品だと思いました。自分の好きなように生きるって難しいよね。

 

おしまい

 

イニシュリン島の精霊

イニシュリン島の精霊

監督:マーティン・マクドナー

出演:コリン・ファレルブレンダン・グリーソン

原題:The Bansees of Inisgerin

2022年製作/イギリス/114分

 

ずっと観たかった作品。思い切ってAmazonプライムでレンタルして鑑賞しました。
なぜ見たかったかというと、今年アイルランドへ行って、イニシュモア島へ行ったからです。(イニシュモア島へ行った時のブログはこちら)

pandayama.hatenablog.jp

ロケ地もあったみたいで、大変興味深かった・・・が・・しかし??(;゚Д゚)

イニシュリン島で暮す人々、全員顔見知りで閉鎖的、性格の悪いやつらが大量??
お人よしでちょっと頭の回転がにぶい(?)パードリックは親友だと思っていたコルムにある日突然口をきくなと言われてめんくらう・・パードリックは思い当たることがわからない・・
ここら辺までは(ってすっごく冒頭ですが)ちょっとわかる、話がおもしろくない・・とか、でも片田舎の島で面白い話なんかあるの??って思ったけど、コルムは音楽もできるしちょっとインテリだったのかな??
ただ、話をするな・・でおさまらず、コルムは話しかけてきたら自分の指を切り落とす!という恐ろしいことを言い出し、しかも実行してしまう!!!(;゚Д゚)怖い!

警官の息子ドミニク、この警官が性悪すぎてうんざりした。っていうか島にお巡りさんたった一人???こわ・・・ドミニクはたぶん悪い人ではなかったとは思うけど悲しい運命に・・・

この二人が座っていた場所、すっごい景観!!ここだよ~~~って思った、本当にすごい場所です!

ロバがすごくかわいい・・・アイルランドにもかわいいロバいたなぁ(*´ω`*)

コルムが指を家の玄関ドアに投げつけてきた当たりから、まったく感情移入できず、もうひたすら景色の美しさにを見ていた感じ・・・最後にちょっといいことあるのかとおもったけどそれも特になし。

マコーミックさんという老女が出てくる、魔法使い??最後まで怪しすぎでした。
でもこの独特の雰囲気がアイルランドっぽいといえばぽい・・かな

ちょっとついていけなすぎて、大変な映画でしたが、犬やロバや馬や牛たちの演技もすばらしいし、風景もよいです。
でももう一回観たいとは思わないかなぁ・・・


警官のおっさんと、郵便局のおばさんが最悪すぎて、ほんといやだったなぁ・・

でも、イニシュモア島へはまた行きたいです。本当に素晴らしい場所ですよ(笑)。




おしまい

 

ウォンカとチョコレート工場のはじまり

ウォンカとチョコレート工場のはじまり

原題:Wonka

監督:ポール・キング

出演:ティモシー・シャラメヒュー・グラント、キャラー・レイン他

2023年製作、アメリカ、116分

 

ご存じ、ティム・バートン監督の「チャーリーとチョコレート工場」の続編・・じゃなくて前日譚みたいな物語。でもカラーはまったく別モノでありました。

ジョニー・デップの若いころ(?)をティモシー・シャラメが熱演!しかも歌って踊る!!
彼って不思議な雰囲気です。いつもちょっと悲しそうな表情してるし、目が悲しそうに見えるのかなぁ・・かっこいい!!って感じともちがって、顔は堀が深いのに体の線が細い・・みたいな??とにかくよくわからない雰囲気でそれがまたこの映画の世界観にぴったりでした。
砂の惑星」より断然こっちかもしれないなぁ・・www

ウォンカさんは魔法使いだったんですね、はじめてわかりました。(;゚Д゚)おそすぎ?

ティム・バートン版ではまるっこいおじちゃんだったウンパルンパが今回はまさかのヒュー・グラント、これがまた妙にぴったりっていうか、かわいいし意地悪そうだし、動きもきびきびしててにくめない!!すばらしい配役だっ(`・ω・´)。

身寄りのない女の子ヌードルと空をふわふわ風船と一緒に飛ぶシーンは夢のようにきれいでした。

お決まりの私服肥やしおやじたちをやっつけて、みんなそれぞれ幸せをみつけていく平和な物語。

ところがわたくしは、肝心なクライマックスシーンをうとうとしてしまって覚えていません!!なんという不覚!!!シャラメの美しい歌声に気分良くなってしまった!!くっそ~~くやしい!!せっかくIMAXだったのに!!

しかし、全体的にのんびりムードでほんわかムード、大変いいことだけど正直評判ほどには刺さらなかったのはとげとげした心のわたしの心のせいか?(;゚Д゚)、もうちょっとぎょっとする展開があってもよかったかなぁ・・・
毒のある映画ばっかり観すぎちゃったかなぁ・・・とにかく寝ちゃったの残念!!

 

エンドロールのウンパルンパかわいいので、席を立たないでくださいね!

 

老若男女、すべての人におすすめいたします。

 

おしまい