原作:葉真中 顕
監督:前田 哲
原作は葉真中顕先生の「ロスト・ケア」(映画はテンポチが消えてます)
実は原作をだいぶ前に読んでいて、その時もなんというかいや~な感じ、見につまされるような印象で、まさか映画化されるとは思いませんでした。
見ていて楽しい映画でもないし、普段見て見ぬふりをしている世の中をえぐり出したような内容でかなりつらい・・これをエンタメにどう昇華したのか??答えはそれなりに・・・でしょうか?正直可もなく不可もなく・・な印象は否めません。
長澤まさみさんの力に頼り過ぎている印象、彼女のつらい人生の現実をうまく描き切っていない、ここはちょっと残念、松山ケンイチ演じる介護士と父親役の柄本明の演技のぶつかり合いは舞台を見ているようですごすぎてドン引きwしながらも目が離せないんだけどちょっと長い・・・悲しい最後だった介護施設のセンター長のことももうすこし掘り下げてもよかったのではないだろうか?
一度穴に落ちたらもう上がれない・・このセリフは身につまされる、もう少しどうにかならなかったのか?これからの高齢化社会に何が本当に必要なのか?安全地帯にいる皆さんにも是非見ていただきたい作品だ。
長澤まさみと一緒にはたらく若い検察事務官を演じるのは鈴鹿央士くん・・・彼がいるとちょっと場面がなごむよね・・すごくよかった。
見ていて楽しい気分の作品ではないけれど、やっぱり見て損はないと思う。
エンディングに流れる森山直太朗さんの「さもありなん」が本当に名曲!
おしまい