ぱんだやまの映画大好き

映画の感想などを書いてみたいと思います。

ドライブ・マイ・カー

f:id:pandayama:20220125151432j:plain

「ドライブ・マイ・カー」観てきました。


原作:村上春樹「女のいない男たち」文春文庫

監督:濱口竜介

出演:西島秀俊三浦透子岡田将生

 

カンヌ映画祭脚本賞を受賞した作品です。公開当時、都合が合わず観に行かなかったのですが、今回凱旋再上映ということで、有給消化で休みもあったし、シネマイレージディでお得だったのもあり行ってきました。
上映時間は179分とかなり長めです。

 

物語は俳優であり舞台監督もしている主人公家福(いえふく)の妻が突然亡くなり、妻に聞きたかった事、言えなかった事を心の奥に抱えたままただ時間だけが過ぎて行きました。広島で舞台監督をすることになり、そこで宿との送り迎えのドライバー、みさきと出会います。当初ひとりでいたいと思っていた家福ですが、みさきの運転が心地よく次第に打ち解けていく・・
クライマックスではわざわざ車で広島からみさきの故郷の北海道まで行って、最後にみさきはなぜか韓国で暮していましたよ・・・・みたいな話でした。(よくわからんな)

全編にわたる村上春樹ワールド全開でした。
村上春樹が好きな人にはたまらん・・セリフ回しや独特の間・・黙っているだけのシーン、車がただ走るシーン、風景も全部村上春樹の世界観そのまんまって印象。結構物語が進んでから、車が走るシーンでふらっとオープニングが始まるのもしゃれてます。

物語自体がそれほど盛り上がるわけでもなく、たいそうな出来事があるわけでもありませんが、これが実に静かでいいです。

f:id:pandayama:20220125151407j:plain

しかしいくらなんでも長い!!・・・のと岡田将生くんの存在があんまり??って気もしましたが、妻との肉体的な愛の表現が結構しつこいのにくらべ(ここら辺も村上春樹っぽさなのではあるが・・)、みさきと家福が最後に自分自身と向き合えたシーンは暖かくて、悲しくて、寒くてよかった。

家福が監督していた舞台作品の演出も色々な言語でセリフをどんどん回して、手話の人まで出てきて、それが背景のスクリーンに字幕として表示されるというおもしろい趣向・・実際にこのような舞台作品ってあるんですか??
おもしろそうだと思いました。


広島のゴミ焼却施設、中工場を二人で見に行くシーンがおもしろいです。ゴミの施設とは思えない近代的なデザインの建物。見に行ってみたいです。

f:id:pandayama:20220125151428j:plain

みさき役の三浦透子さんの無表情な演技がすばらしかった。ドライバーとしての職人気質も感じられるし、悲しさも感じられるし・・とにかく寒かったり、待ち時間長かったり、はては寝なくても平気ですと言えるのえらすぎる・・・(;´∀`)

f:id:pandayama:20220125151413j:plain車に乗って静かにどこまでも行ってみたいなぁ・・・と思わせてくれる作品でした。

帰りに原作の文庫本買っちゃいました(笑)。

おまけ・・一番最初のシーン、家福さんのマンションの窓から、大山と思われる山容が見えてました・・大山だと思うんだけどな・・どうでもいいですけれどもwww

おしまい