ぱんだやまの映画大好き

映画の感想などを書いてみたいと思います。

アンダーカレント

アンダーカレント

監督:今泉力哉

音楽:細野晴臣

出演:真木よう子井浦新永山瑛太リリー・フランキー

2023年製作、143分


父が経営していた銭湯を継いで、夫と共に平和に幸せに暮らしていたと思っていたかなえの元からある日突然夫が失踪してしまう。行方のわからない夫を思いつつも、銭湯を再開させるかなえ、そんなかなえの元に掘(井浦新)・・という男性が働かせてほしいと現れて・・・

真木よう子さん演じるかなえの、そこはかとない淋しさと、忘れてしまった子供のころの記憶が交差する水に沈んでいく自分の映像が、冷たいような暖かいようなよくわからない不安に吸い込まれていくよう・・・ここ最近の真木よう子さんの演技の中で一番すきかも・・・

あと、意味不明な夫を演じさせたら一番だと勝手に思っている瑛太!!今回も出番は思っていたよりも少なかったけど、やっぱりよくわからない感がめちゃくちゃうまくて、いらいらするっていうか腹立たしいっていうか・・・そう・・よかった(;´∀`)!!

夫の意味の分からないウソが得体の知れない探偵(リリー・フランキー)によって明らかになっていく・・・この探偵さん、最初はへんな人なのかと思ったけど、ちゃんと仕事してた!(笑)。「人をわかるってどういうことですか?」って言うリリー・フランキー、うますぎでした!

この作品の衣装がすごくよかった、さりげなくて、でもちゃんとおしゃれ・・かなえさんが着ていたこのアロハや、ジャージ欲しいw

あと、映像が少し白っぽいっていうか、青っぽいっていうか色彩が抑えられていてそれが作品の雰囲気と合っててよかったなぁ、こういう色の映像ってほっとするよねぇ・・。

銭湯のボイラーを引き取りに行くときの、古いマツダのBONGOがいいよね(*´ω`*)

堀さんと一緒に働きながら季節は移り変わり、少しずつ子供のころを思い出すかなえ
それはとても悲しい事件でした。

なんだかすてきな海で夫に会うんだよねぇ・・

夏から秋へと移り変わっていく物語、シーンがばちっと切れて真っ暗になって、もう次の月になってたりするのおもしろい。いささか尺が長い気がしなくもないが、あからさまに大声を上げたりアクションがあるわけでもないので、ゆったりと観られるのが心地よかった。エンディングに歌とかなくて、細野晴臣さんの音楽が静かに流れる・・余韻もしっかり感じられる秀作です。 そしてちょっと自分の生き方を考えさせられる大人の作品でありました。

おすすめであります!

原作のまんがも読んでみたいなぁ・・・。