ぱんだやまの映画大好き

映画の感想などを書いてみたいと思います。

帰れない山

帰れない山

イタリア・ベルギー・フランス合作

監督:フェリックス・バン・ヒュルーニンゲン

   シャルロッテ・ファンデルメールシュ

 

山が好き!ってわけで、この「帰れない山」をブルグ13まで観に行ったのであります。桜木町はめっちゃめちゃよいお天気!!こんなにいい天気で映画館とはもったいない(笑)。

イタリアの美しすぎる山の中に夏休みむりやり都会っ子のピエトロは母親と二人ですごすことになる、どうやら父親が山が好きらしいけど、技術者で都会のでかい工場(?)で働いているんだよね、で・・自分の都合のよいときだけやってきて、息子を山登りに連れて行く。

この山の中は過疎地らしく、子供はブルーノただ一人らしい、偶然同学年だと知る二人は意気投合して楽しい夏休みをすごすけれど、ブルーノは牛の世話とか家の仕事が多い。そこでどうやらお金持ちらしいピエトロの両親はブルーノに教育を受けさせようと彼の両親に話をするが、酒浸りの父親(出てこない)は反対、逆に出稼ぎに行かせてしまうのだ・・。ピエトロの両親が良かれと思って動いた出来事により、二人は会えなくなってしまう。この少年時代のシーンがとにかくきらきらしていてすばらしい。

ピエトロの父親は山登りの技術はどうやらあるらしいが、自分の子供についてはよくわかっていなかった様子、3人で出かけた氷河ハイキング・・ピエトロは高山病になり、調子があがらず・・・氷河を歩くシーンはドキドキした!この映画の中でいちばん緊迫するシーンw 無事で本当によかった。

時は過ぎて大学生のピエトロ。トリノの街で好き勝手しながらろくに大学へも行かずふらふらしていた彼の元に父親が亡くなったと知らせが届く、再び思い出の山の家に行ってみるピエトロ。ブルーノが暖かく迎えてくれた。ピエトロは知らなかったが父親とブルーノは色々な話をしていたらしい。ブルーノに山の家を作ってほしいと土地を購入していたのだ。はじめは乗り気ではなかったピエトロ、でも山での生活が彼を少しずつ変えていく。

けど、この後二人はまた離れ離れに、ブルーノは家族を持ち、酪農を始めるが結局うまくいかない。ピエトロはなんとびっくりネパールにふらふら行ってしまう。そこで運命の彼女と出会うといううそみたいな展開。

最後はブルーノが悲しいことに・・・、ここでネパールでの話が伏線としてあっておもしろい。

山の風景はとても美しくて、たまらない、でもスクリーンサイズが小さいのはなぜだろう・・・監督の狙いがあるに違いないんだけどかなり残念だった。

ネパールのシーンもすっごい山並みとか出てこなくて、彼がどこにそんなに惹かれたのかがよくわからない。まぁ全体的に少しわかりにくい作りではあると思う。有名な小説が原作だそうなので、原作を読んでみたらもっとぐっときたかも?

とにかく男性中心の映画で女性はちょこちょこっとした感じ、まぁ仕方ないけれども。


秀逸だったのはエンドロール。余計な音楽などいっさいなく、森の中にいるときの鳥の声や風の音、たき火の音がするだけだった。ものすごくものすごく静かなエンドロールだった。ここでめちゃくちゃぐっときたのはわたしだけかなぁ???


山好きの方にはめっちゃおすすめです。