ぱんだやまの映画大好き

映画の感想などを書いてみたいと思います。

フレンチ・ディスパッチ

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「フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊」

監督:ウェス・アンダーソン

出演:ビル・マーレイ レア・セドゥ ティモシー・シャレメ他
      (出演者いっぱいいっぱいなので、個人的に気になった人ベスト3的な・・)


寡作ながらちょっと不思議な作品を作り続けている監督。今回期待大です!
前回は「犬ヶ島」想像以上のおもしろさでした。前のブログの記事リンクはります。

今回もその不思議ワールドパワーは全開でした。最初から絵本のページを開くみたいに展開して行くおもちゃ箱をひっくり返したようなシーンの連続・・・。
建物を下からどんどん上がっていく人の様子を見るだけでおもしろい(;´・ω・)
字幕とシーンを交互に見ているのが正直大変でした。吹替えが観たい・・・途中から絵だけ観ていた気がします。

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画面サイズも小さくなっていたと思ったらいつの間にか大きくなっていて
もう一回どこで展開したのか確認したいぐらい・・・

刑務官(?)役のレア・セドゥさんの美しさたるや・・・そのプロポーション・・・人間とはおもえませんでした!白黒だと余計美しくみえちゃう・・・

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それから、「デューン 砂の惑星」のティモシー・シャラメ・・最初似ている人だなぁと思ったんだけど本人でした(笑)。頭ぼさぼさでぼんやりしていておもしろかった。

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途中から突然アニメになる!!という・・このアニメの絵も独特でかわいらしくて素敵・・全部アニメでもおもしろいかもwww

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忘れてはいけないビル・マーレイ・・いいです。。

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全編にわたって仕掛け絵本を見続けているような印象。
が・・しかし、同じようなテンポで同じような心地よい音楽がずーーっと続いて
わたくし、ちょっと寝てしまいました!!!しょっく!!!これはショックですよ!!!
できれば、できることならば、もう一回映画館で観たいです。

強烈おすすめ!!!

おしまい








ドライブ・マイ・カー

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「ドライブ・マイ・カー」観てきました。


原作:村上春樹「女のいない男たち」文春文庫

監督:濱口竜介

出演:西島秀俊三浦透子岡田将生

 

カンヌ映画祭脚本賞を受賞した作品です。公開当時、都合が合わず観に行かなかったのですが、今回凱旋再上映ということで、有給消化で休みもあったし、シネマイレージディでお得だったのもあり行ってきました。
上映時間は179分とかなり長めです。

 

物語は俳優であり舞台監督もしている主人公家福(いえふく)の妻が突然亡くなり、妻に聞きたかった事、言えなかった事を心の奥に抱えたままただ時間だけが過ぎて行きました。広島で舞台監督をすることになり、そこで宿との送り迎えのドライバー、みさきと出会います。当初ひとりでいたいと思っていた家福ですが、みさきの運転が心地よく次第に打ち解けていく・・
クライマックスではわざわざ車で広島からみさきの故郷の北海道まで行って、最後にみさきはなぜか韓国で暮していましたよ・・・・みたいな話でした。(よくわからんな)

全編にわたる村上春樹ワールド全開でした。
村上春樹が好きな人にはたまらん・・セリフ回しや独特の間・・黙っているだけのシーン、車がただ走るシーン、風景も全部村上春樹の世界観そのまんまって印象。結構物語が進んでから、車が走るシーンでふらっとオープニングが始まるのもしゃれてます。

物語自体がそれほど盛り上がるわけでもなく、たいそうな出来事があるわけでもありませんが、これが実に静かでいいです。

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しかしいくらなんでも長い!!・・・のと岡田将生くんの存在があんまり??って気もしましたが、妻との肉体的な愛の表現が結構しつこいのにくらべ(ここら辺も村上春樹っぽさなのではあるが・・)、みさきと家福が最後に自分自身と向き合えたシーンは暖かくて、悲しくて、寒くてよかった。

家福が監督していた舞台作品の演出も色々な言語でセリフをどんどん回して、手話の人まで出てきて、それが背景のスクリーンに字幕として表示されるというおもしろい趣向・・実際にこのような舞台作品ってあるんですか??
おもしろそうだと思いました。


広島のゴミ焼却施設、中工場を二人で見に行くシーンがおもしろいです。ゴミの施設とは思えない近代的なデザインの建物。見に行ってみたいです。

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みさき役の三浦透子さんの無表情な演技がすばらしかった。ドライバーとしての職人気質も感じられるし、悲しさも感じられるし・・とにかく寒かったり、待ち時間長かったり、はては寝なくても平気ですと言えるのえらすぎる・・・(;´∀`)

f:id:pandayama:20220125151413j:plain車に乗って静かにどこまでも行ってみたいなぁ・・・と思わせてくれる作品でした。

帰りに原作の文庫本買っちゃいました(笑)。

おまけ・・一番最初のシーン、家福さんのマンションの窓から、大山と思われる山容が見えてました・・大山だと思うんだけどな・・どうでもいいですけれどもwww

おしまい

 

クライ・マッチョ

クライ・マッチョ」観てきました。

wwws.warnerbros.co.jp

ご存知、イーストウッド監督主演作品。
91歳とは思えない、スタイリッシュイーストウッドをこの目に焼き付けろ!的な映画でございます。

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先に公開された、リーアム・ニーソンの「マークスマン」と物語の形は同じですが、
似て非なる2作品。ほぼ同時公開されたのもなにかの作戦??
是非2作品とも映画館でご覧いただきたい!!

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イーストウッドはとにかくおじいさん・・90代で車運転して平気なのか??アメリカよ・・という心配もなんのその、カウボーイハットはかっこよすぎだし、馬にも乗っちゃってました。

映画の展開がしゅっとしてぱっとして・・って感じでうだうだした説明は皆無!
追いかけてくる悪い奴もどこかにくめないし、警察官はぼんくらだし・・
ちょこちょこ笑わせてくれるようなユーモラスな展開もあります。
しかも、メキシコで親切にしてくれたお店の女性とえ??っていうまさかの展開もほほえましくてにやにやしっぱなしでした。

途中メキシコのレストランの家族と仲良くなって身を寄せてすごしているある日(ここらへんの行くときはあっという間に到着したのに、帰りに何日もかかるという不思議なゆるさが妙に心地よい)、子供達が手話で話をしているのを黙って見ていたマイク(イーストウッド)が、スペイン語はさっぱりわからないのに手話を理解して女の子のコップに水を入れてあげるシーン・・・自然でとても好きです。

長い人生の中で自然と身についた思慮深いなにか・・そして彼の人生の中に何かがあって手話を知っているのかもしれないし、特に何もなかったのかもしれない・・の両方が垣間見られる秀逸なシーンだと思うのです。

これぞ映画!映画っていうのはこうでなくっちゃね!!!っていう作品。

山田康雄さんの吹替えで観られないのは本当に残念でなりません。

大満足でございました。

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おしまい。