「怪物」
監督:是枝裕和
脚本:坂元裕二
音楽:坂本龍一
今や日本を代表する監督のひとり、是枝監督の作品、カンヌ映画祭で坂元さんが脚本賞を受賞したことで一気に注目度↑↑な作品。
「万引き家族」が個人的には今一歩だったので、この作品には期待しちゃいましたよ!!
そして、まさに期待通りであった。なんというか一言では言えない作品なんだけど、とにかくもうやっぱり脚本がすごいのかなぁ、簡単に言うと主人公という場所の人物はいなくて、登場人物全員が舞台のメインって印象。なのにぐちゃぐちゃにならなくてめんどくさくないストーリー展開、どんどん物語にすいこまれていく感覚!!この深く物語に入っていく感覚久しぶりでしたよ(*´ω`*)、こういうのは劇場ならでは!!!いや~~やっぱりすごいっ是枝氏(笑)。
音楽の坂本龍一さん、今の日本の日常を描いている物語のBGMってどうなの??って思っていたけど、これがまぁぴったんこ!前に出過ぎなくて自然で、山の中の風の音みたいだった。静かでおしつけがましくなくて、ほんっとすごかった。
でもって、物語ですが、小学校で日常的に起こっているちょっとしたアクシデントが発端、それをきちんと丁寧に解決しようとしない学校の大人たち、自分の子供のことだからしゃかりきになる親たち・・・みんな悪気があって行動しているわけでもない、それぞれが必死なんだけど、だんだんと歯車が食い違って行く、誰が誰をいじめているのか?虐待なのか??これもだんだんずれていく。
そして、友達の事を思い、自分や親のことを思い、考え抜く子供達。この子供たちの演技がきらきらしていてすばらしい。クライマックスでやってくる台風・・台風いいんだよね、台風が去ったあと物語が動きそうな予感がするから。
運動会の組体操、まじ死ね!!って思っていた自分にとってはすごくよくわかるシーンでした(;´∀`)。瑛太の先生が本当にいそうでどきどきしたし・・・。
そして、問題のある父親・・・www
自分たちの居場所を守るために必死に取り繕う人たち・・・。
う~~ん、この二人の数年後がおばさんは楽しみすぎてもうやばいです(;゚Д゚)。
きらきらすぎる・・・・。
ラストの森を走り出すふたり・・・もう最高のラストでした。
監督から明確な答えが示されていませんが、これはずるいというか、見た人が自分の感覚で決めていいんだと思う。わたしはもちろん二人はずっと未来へ向かって進んで行ってると思う。
そして、なんといってもロケ地が諏訪湖周辺と思われ・・・ああ・・・
またロケ地巡りしたくなってきた!!
とにかく猛烈におすすめ!!是非劇場でご覧ください(;´∀`)
追伸:それでもやっぱり、自分の中の是枝ベスト1は「海よりもまだ深く」である!(笑)